2025/04/30
夏に向けたワキの汗・ニオイ対策 ~ワキガ・多汗症治療の選択肢~
はじめに ~春から夏へ、ワキの汗・ニオイ対策の重要性~
寒い冬が去り、暖かい毎日が続いています。
今回は、これから夏にかけて気になるワキの汗とニオイについてお話します。
ワキガ・多汗症とは?
ワキガ・多汗症というのは、ワキのニオイや汗が強い症状のことですが、正常な人でもワキに汗をかくことはあるし、食事によっては多少ニオイが出ることもあります。

汗とニオイの原因 ~汗腺の役割~
汗やニオイの原因となっているのは、皮膚の真皮深層から皮下脂肪組織内にある汗腺という器官です。
汗腺の種類
汗腺にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類があります。
エクリン汗腺とアポクリン汗腺の違い
汗腺は2種類あり、皮膚に触接汗を注ぐエクリン汗腺と毛穴に汗を注ぐアポクリン汗腺です。

エクリン汗腺とは
エクリン汗腺の汗は、99%が水でサラッとしています。体温調節や汗管を通過する際に塩分の再吸収も行われています。
ニオイ成分は含まれていませんが、皮脂などと混ざった状態で細菌に分解
されるとニオイが発生します。
アポクリン汗腺とは
また、アポクリン汗腺の汗は、脂分やタンパク成分が加わっているせいで乳白色や黄色っぽい色をして粘っとりしています。
エクリン汗腺は、ほぼ全身に分布しているのに対して、アポクリン
汗腺は、脇や、乳輪、外陰部など毛の生えている部位に限られています。
軽度の症状に対する日常ケア
軽傷の場合は、日常のお手入れが大事になります。
- ・まめにシャワーを浴びる
- ・薬用せっけんの使用
- ・制汗剤の活用
これらにより、症状を軽減することができます。
医療機関で行う治療方法について
クリニックでの治療は、①ボトックス注射、②ビューホット、③ミラドライ、④外科手術
等があります。
ボトックス注射による治療

ボトックスの特徴と効果
ボトックスは、ボツリヌス菌から抽出したタンパク質を皮膚に注射します。
アセチルコリンという神経伝達物質の作用が抑えられその結果エクリン汗腺からの汗の量が減少します。
エクリン汗腺からの汗が原因でニオイが発生している場合にはニオイも減少します。
持続は3~6ヶ月程で、何回でも治療を受けられます。
ボトックスは、アポクリン汗腺の働きを抑えることはできません。
ですからアポクリン汗腺が原因のワキガの場合は以下の治療方法がおすすめです。
ビューホットによる治療
ビューホットの特徴と効果
ビューホットは36本の極細針の先端から高周波という熱エネルギーが発生して、アポクリン汗腺及びエクリン汗腺を熱凝固し、その働きを抑える治療法です。
ワキガの場合、アポクリン汗腺の量が多いため、厚みのある汗腺層を全域にわたり加熱する必要があります。
エクリン汗腺はアポクリン汗腺よりも浅い層に存在します。
当院では4mm層、3.5mm層、3mm層、2.5mm層、2mm層と針の長さを調整して5層に分けて照射しています。
汗腺のない表皮や真皮上層は照射しませんが、熱伝導による火傷を防ぐため冷却プレートで冷却しながら照射します。
ビューホットの治療の流れついて
70℃以上の高熱が発生するため、必ず局所麻酔を行います。
毛の生えている範囲にマーキングし、局所麻酔を行いビューホットを照射します。
右脇と左脇と交互に5回ずつ照射します。
ダウンタイムについて
照射後、患部は赤くなりますが1週間以内に赤身は引き、点状の痂皮が形成され、自然とはがれ落ちます。
1カ月後は、まだ色素沈着が見られますが、半年程で色素もとれていきます。
傷跡は、ほとんど残りません。
ビューホット症例紹介

- 【治療名】
ビューホットによる脇の腋臭症・多汗症治療 - 【治療詳細】
高周波という電波の熱で汗腺を凝固させ、働きを抑えることで、汗・ニオイを改善する施術です。 - 【治療期間・回数】
1回 - 【費用】(税込価格)
330,000円 - 【リスク・副作用・合併症】
施術中の痛み・熱感・痒み・再発・火傷・内出血・紫斑・色素沈着・水泡形成・神経損傷など
治療後の注意事項
・当日よりシャワーが可能で、翌日から入浴もできます。
・鈍痛が2~3日ありますが、日常生活はできる程度です。
・腕を動かすこともできますが、激しく動かすことは1週間ひかえてもらっています。
ビューホットの治療回数について
1回の治療でかなりの汗腺は破壊されますが、生き延びる汗腺も一定の割合であります。
ほとんどは1回の治療で十分です。
しかし、まだ症状が気になる場合は、1回目の治療から半年以上して色素沈着が改善されておれば、2回目の治療ができます。(1年間は有料保証があります。)
ミラドライによる治療

ミラドライの特徴と効果
ミラドライは、水分に吸収されやすいマイクロ波というエネルギーを表皮から真皮、皮下脂肪上層
まで連続的に照射し、熱エネルギーに変換して水分の多いエクリン汗腺やアポクリン汗腺を破壊する
多汗症、ニオイの治療です。
汗腺のない表皮から真皮上層は、ハイドラセラミッククーリングシステムで冷却して保護します。
汗腺周囲には約60~70℃の高熱が発生し、汗腺を熱破壊します。
治療後の経過、痛みについて
痛みについて
照射後、患部は大量の局所麻酔による腫れ(ビューホットの5倍の量)と吸収圧による赤みがでますが麻酔が効いている間は痛みはありません。
麻酔が引いてきて夜になるとかなり痛みが出ます。
ビューホットは鎮痛剤で治まる痛みですが、それ以上の痛みになるのでまめに冷却する必要があります。
翌日になるとかなり痛みは軽減しますが、上腕部のむくみが強く出ます。
個人差はありますが、1週間もすれば、以上のような症状は改善します。
治療後の注意事項
治療当日からシャワーが可能で、翌日から入浴もできます。
翌日より事務仕事は可能ですが、運動やハードワークは一週間控えて下さい。
ミラドライの治療回数について
1回の治療で70~80%の汗腺が破壊されます。
ほとんどの方は1回で改善されますが、まだ気になる場合は3~6カ月後に再治療を行うこともできます。
治療方法ごとの比較
| ボトックス | ビューホット | ミラドライ | 外科手術 | |
| 効果の期間 | 3~6カ月 | 長期的な効果 | 長期的な効果 | 半永久的効果 |
| 傷跡 | なし | ほとんどなし | ほとんどなし | あり |
| ダウンタイム | ほとんどなし | 1週間 | 1週間 | 1~2週間 |
| ニオイの改善 | ほとんどなし | 有 |
有 ※米国FDAの承認 |
有 |
| 汗の改善 | 有 | 有 |
有 ※厚生労働省の承認あり ※米国FDAの承認 |
有 |
| 治療時間 | 20~30分 | 60分 | 60~90分 |
2~3時間 |
ビューホット症例紹介
症例①治療回数1回の方

- 【治療名】
ビューホットによる脇の腋臭症・多汗症治療 - 【治療詳細】
高周波という電波の熱で汗腺を凝固させ、働きを抑えることで、汗・ニオイを改善する施術です。 - 【治療期間・回数】
1回 - 【費用】(税込価格)
330,000円 - 【リスク・副作用・合併症】
施術中の痛み・熱感・痒み・再発・火傷・内出血・紫斑・色素沈着・水泡形成・神経損傷など
症例②治療回数2回の方

- 【治療名】
ビューホットによる脇の腋臭症・多汗症治療 - 【治療詳細】
高周波という電波の熱で汗腺を凝固させ、働きを抑えることで、汗・ニオイを改善する施術です。 - 【治療期間・回数】
2回 - 【費用】(税込価格)
- 440,000円(1回目 330,000円 + 2回目 110,000円)
- 【リスク・副作用・合併症】
施術中の痛み・熱感・痒み・再発・火傷・内出血・紫斑・色素沈着・水泡形成・神経損傷など
